子どもの写真を飾ってほめるだけで子どもの自己肯定感が高まる!
子どもや家族の写真を飾ってある家庭の方が、飾っていない家庭の子どもより自己肯定感が高いという結果がウェブ調査で判明したとか。
うちは飾ってないな・・・
という方も大丈夫。
今まで写真を飾っていない家庭に写真を飾ってもらい、その写真で子どもをほめる取り組みをしてもらったところ、なんと子どもの自己肯定感が高まったそうなのです。
自己肯定感を気にして子育てをした事はありませんでしたが、この事を知って実家の父が孫や家族の写真をたくさん壁に飾っている事を思い出しました。
実家に遊びに行くと、子どもはおじいちゃんの飾った写真を必ず見に行きます。
自分や家族の写真を見ては「あれはどこに行った時の写真だ。」「みんなで誕生日にケーキを食べてロウソクを消した。」など子どもは毎回同じ写真を見て、毎回楽しそうにお話ししてくれます。
少しでも写真が変わっていると間違い探しのゲームのように、すぐに気がつきます。
その姿があまりに楽しそうだったので、スマホで撮ったままになっていた写真を久しぶりに印刷して、自分の家でも飾ってみたところ、やっぱり楽しそうでした。
「よしよし子どもの”自己肯定感”がどんどん高まってるな。」
なんてのは目に見えて分かりませんが、楽しかった思い出を何度でもみんなで話したくなる気持ちは大人も同じでよく分かります。
最近は写真を印刷する事もありませんでしたが、飾ってみると意外と楽しい!
親の方が楽しくなる予感がします。
日本の子どもは自己肯定感が低い?
「自己肯定感」は、自らの価値や存在意義を肯定できる「認知」や「感情」のことで、「自分自身に満足している」「自分にはよいところがある」「自分は親から大切にされていると思う」「今の自分が好きだ」「毎日を楽しいと感じる」などの項目で測定されます。
心理的な安定や、学習を含むさまざまな事柄への前向きな挑戦につながる、大事な認知や感情ですが、残念ながら日本の子どもたちの自己肯定感は、欧米や韓国、中国と比べて低いことが報告されています。
さいわい、ここ10年程の調査で、子どもたちの自己肯定感は伸びつつありますが、さらに伸ばしていく工夫が模索されています。自分の写真を見るとき脳の活動も高まる
https://kosodate.popy.jp/detail/410
私たちは、そういった写真を子どもが見ているときの脳活動を調べました。その結果、子どもの自己肯定感が高いことと、写真を見ているときの腹内側前頭前野(ふくないそくぜんとうぜんや)の左内側の活動が高いことが、相関することがわかりました。この部位は心地よいと活動を高めやすいところなので、自分をイメージしたときに心地よくなることが、自己肯定感の正体の一つだと想像されます。自分の写真を見ることは、自分をイメージすることにつながるからです。
そして、子どもの写真を貼り、ほめる試みをした家庭の子どもたちのほうが、そうでない子どもたちより、この部位の活動が高くなっていました。また、写真を見て、そこから何かをイメージすることにかかわる右の前頭前野の活動でも違いが認められ、子どもの写真を飾ってほめる試みを行った家庭の子どもたちのほうが、自分の写真をしっかり見て、何かをイメージしていることが推測されました。
たとえば運動会でがんばったことを家族にほめられ、その写真がリビングや玄関などに飾られていると、その写真を見るたびに誇らしい気持ちになります。自分のイメージと誇らしさ、気持ちよさがくり返し結びつけられます。